Archive for 10月, 2015

食品衛生責任者ってどんな人?

2015年10月26日

お総菜行政書士の加藤智成です。
飲食店を始める時には保健所の営業許可が必要なことは、何となくご存じと思います。その際に少し手間が掛かる工程が必要です。

流れはこちらのページでご確認下さい→飲食店の手続きの流れ
厨房などの設備の注意点はこちらをご覧下さい→ こんなところが厨房の注意点

 飲食店を始めるときの取得する資格の注意点は・・・

食品衛生責任者」という資格が必要になります。写真にあるような飲食店の壁に掛けてある札ですね。自営業で飲食店を始められる方は、
オーナーさんが取得すると想定されます。スーパーだと店長さんが取得しているケースが多いです。
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この資格は、お店に1人見えたらOKです。1日がかりで講習を受ければ聞いているだけで無事完了となり、講習会終了間際に札と修了証がもらえます。
ちょっと厄介なことに保健所によって開催時期と回数がマチマチです

例えば 名古屋市は月に3回程度、浜松市は月に1回、市の保健所がない地域では(愛知県稲沢市とか)年に数回に開催の近隣の市町へ行って複数の市町が合同で講習を受ける形式を取っています。申込先は、飲食店営業を始める前に保健所へ出向く事前相談の時に、聞けば教えて貰えます。保健所自身が開催するケースと保健所の建物の中に併設されている「食品衛生協会」に申し込むケースがあります。(講習費用は1万円前後です)

 

名古屋市食品衛生協会の講習会日程ページ→http://nagoyasyokukyo.sakura.ne.jp/schedule.html
浜松市食品衛生協会の講習会日程ページ→http://hamamatsu-syokkyo.jp/seminar/index.html

 

それに、保健所によっては直近に開業予定の人しか講習を受けさせて貰えない事があります。遠い将来に開業予定だから今のうちに講習を受けておきたいな・・・」 との理由では講習予約を受け付けて貰えないケースもあります。(豊橋市と岡崎市など)

この資格の講習を受けなくてもいい人達がいます。

調理師・製菓衛生師・栄養士・ふぐ処理師などの「食に携わる資格」を既にお持ちの人です。

飲食店を開業される方は以前に飲食の仕事に携わった経験があるので、食品衛生責任者についてご存じですが、脱サラで飲食店を開業される方は食品衛生責任者の制度をご存じないケースがあるので注意が必要です。飲食店の営業許可申請の時に食品衛生責任者の資格を持っていないと保健所から「必ず講習会に行きます」の旨の誓約書を書かされて、半年以内に講習に行かなければなりません。資格をお持ちでない方で飲食店の開業予定の方は、講習について注意が必要ですね。

当事務所では、お客様に代わって保健所への許可申請のサポートをしていますhttp://www.tomonari-kato.com/service/food.html#food01

食品衛生責任者と間違われる資格

「食品衛生管理者」 と「衛生管理者」    です。

食品衛生管理者・・・食肉製品・魚肉ハム・ソーセージ・食品添加物などを作る衛生管理が特に配慮が必要な工場で必要な資格です。
農学部、家政学部、栄養学部の卒業者が取得できる資格です。(この資格と食品衛生責任者がよく間違えられます)

衛生管理者・・・職場の安全や衛生面を管理する資格です。
作業環境管理、作業管理及び健康管理、労働衛生教育をする職場のリーダー的存在の資格で、50人以上の労働者を使用する事業場が義務づけられる資格です。(労働基準局が所管の資格で飲食とは無関係です

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食品, 食品表示, 飲食営業許可

食品添加物とは...?

2015年10月21日

お総菜行政書士の加藤智成です。食品添加物って聞くと、ネガティブなイメージが多いと思いますがいったいどんなモノかは、案外フワッとしかご存じ無いかもしれないので、紐解いてみます。

何のために使うのか??

食品を・・・

a. 作るのに必要な物(製造用剤、乳化剤、イースト、凝固剤、膨らし粉など)
b. 味・香り・見た目を良くするのに使う物(甘味料、香料、着色料など)
c. 日持ちを良くする、腐敗させないために使う物(保存料、酸化防止剤、防かび剤など)
d. 栄養成分を強化するために使う物 (ビタミン類、ミネラル類など)

上記の4つを目的として 使われるモノを指します(食品衛生法で定義づけされています)

 どんな種類があるのか?


これらは、厚労省が決めたもので、リストアップされて、これ以外の物質を添加物としては使えません。
リストにどんな物質があるか知りたい方は厚労省のWEBページへ↓

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuten/

 

詳しくは・・・

指定添加物・・・厚労大臣が指定した化学合成した物質で安全性を確認されていて、添加する量も個々の物質で決められています
(例:炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム など)

既存添加物・・・昔から使われていた実績があり(古来から食べたことのある物)厚労大臣が添加物として使用を認めた物質(例:カフェイン、ウコン、金箔、カラメル色素 など)

天然香料・・・動植物から作られた臭いを着ける事を目的にする物質(例:イチゴ、カラシ、バニラ、バジル、リンゴ など)

一般食品添加物・・・(コレがちょっと厄介で理解しづらいです) 通常は食べ物として食べている食品を先述の   「目的のa~d」の為に使うケースでは添加物になります(例:着色の為にムラサキキャベツを使う。柑橘類の橙を苦味料として使う など)

どんな表示がしてあるのか?

A・・・物質名がズバリそのものを書いてある 例:炭酸水素ナトリウム
B・・・物質名と使い方を併記している  例:酸化防止剤(ビタミンC)
C・・・添加物が複数の物質を調合して作っている時は総称で書いてある 例:イーストフード
D・・・例外として添加物を記載しなくてもOKなケース
例:店頭でバラ売りの食品
外食産業で提供される時
鉄分強化を訴求した食品で鉄分と添加している時
キャリーオーバー(お煎餅屋さんが保存料入りのお醤油を使って煎餅のタレを作って、煎餅に塗る時に、原材料に入っていても完成品にはほとんど影響がないパターン)
製造工程では添加物を使うが完成する時に除去する

やっぱり、法律はここでも例外として表示しなくてもOKなパターンがありますね。

おまけとして・・・

2015年4月から食品表示法が施行されて、今までは原材料表示欄の中に添加物を表示してもOKでしたが、

①添加物欄を設けて記載する
②原材料欄の中にまとめて書いても良いが・・・「材料と添加物かを区別して表示する」
2点のどちらかを選択して表示することが義務化されました。

まとめ・・・

お店で、商品を買う際にどれが添加物か気にして表示を見てみるのも楽しいです。
添加物が入っていない「無添加」を訴求したりとか、添加物が不要論がありますが、実際問題として添加物を使った商品があることは事実です。どう捉えるかは、あなた次第です!

食品, 食品表示

おたくの会社は 安産でした? 難産でした?

2015年10月12日

こんにちは。お総菜行政書士の加藤智成です。10月は朝、起きる時にちょっと勇気がいる季節になってきました。今週もちょっとだけ便利なお話をしてみます。

先日、浜松商工会議所の職員さんとお話した際に、こんな話題がありました。

「事業立ち上げの時にどんな士業の先生に相談するか、経営者さんは意外にご存じないケースが多いんです。」

個人事業を開業や法人を設立する際に経営者さんは、売上げや資金繰りが最も関心事ですが、
どんな手続きが必要で、どこの役所へ行くのか・・・  については、あんまりご存じないケースが多くて、経営者さんから商工会議所に対して
「提出すべき書類の問い合わせ(行くべき役所がどの役所なのか? どんな書類を提出するのか?)」
「士業の先生を紹介してください」
の問い合わせが意外と多いらしいです。せっかくの夢と希望を持って立ち上げた事業も、開業時にモタモタしていたら、ビジネスチャンスも逃してしまいます。
それに起業や法人設立って、マイホーム購入みたいに、一生に一度くらいしか遭遇しないのでちゃんとできるのか心配ですよね。 ここでザックリとお伝えします。

行くべき役所 

①開業届などや税に関することを税務署へ届出書類を提出する
②事業税などの地方税届出書類を県の財務事務所(県税事務所)へ提出する
③労災保険と雇用保険について労働基準監督署、ハローワークへ届出をする
④厚生年金保険及び健康保険の加入に関して年金事務所に届出をする(法人の方は必須ですが、個人事業の方で事業規模によっては必要ないです)
⑤開業する業種によって許認可が場合は県庁・市役所・警察・国の出先機関などへ申請や届け出をする。
※株式会社などの法人を設立される場合は上記の役所へ行く前に法務局への登記は、もちろんお忘れなく!!

①~⑤について、全て説明すると、1冊の本ができそうですし、本屋さんでいわゆる「開業本」が売っていますので、そちらにお任せします。

 どんな人に相談するのか?

①~⑤についてそれぞれ異なる役所に行くのですが、それに伴って①~⑤について、相談する相手も変わってきますので紹介すると・・・

①②は、税理士
③④は、社会保険労務士
⑤は・・・当事務所です
このようなことは、なかなかご存じ無いと思います。分からない時は、知り合いの「●●士」の先生に一度、声を掛けてみてもOKです。士業の先生方は他の士業の先生とも繋がりがありますので、声を掛けた先生のジャンルでなくても適切な士業の先生をご紹介してもらえます。それに、経営者の方はこれら書類を提出する事が仕事ではなく、経営・管理が最も重要な仕事で

「餅は餅屋に任せて」

ご自身の本業に専念される事がベストなのかな?と思います。

中には、報酬を払うのが勿体ないとのコトバを聞きますが、何をするにも費用が掛かるのが世の中の常ですし。分業制が当たり前の現世では、ご自分の分野外をご自分でやられて、手間を掛けるよりも頼める事は、誰かに頼んだ方が良い時もあります。

※資本金の一部を現金では無く、「モノ」で支払う現物出資についてはこちら→http://www.tomonari-kato.com/blog/2015/10/05/87.html

 

起業の時は何かとおカネが必要なのでご検討の程を。当事務所では株式会社の設立のサポートもしております。
こちらのページへ→http://www.tomonari-kato.com/contact/index.html

 

 

 

 

会社設立

株式会社の現物出資について

2015年10月5日

お総菜行政書士の加藤智成です。先日、起業家や若手経営者の方々とお話し時に、
「株式会社を設立する際に資本金は現金以外の「モノ」を差し出しても良いか?」 とお話がありました。そこで、「現物出資」についてのお話です。
資本金は現金での払込みが一般的ですが、おカネ以外にも「モノ」を引渡す事で払込みに相当する事ができます。

どんな「モノ」が資本金になれる・・・?

具体的には、これらがB/S(貸借対照表)の資産の部に計上できるモノが対象になります。
車両(車・トラック・クレーン車など)
機械(NC旋盤・パソコン)
債券(国債・株券)
不動産、特許権など・・・

※注意としては・・・

a  B/Sの資産の部に計上できないモノは現物出資できません。
(現物出資のダメな例:100日間のタダ働きします。 社長の情熱・やる気100万円分とか・・・  これでは金額として計ることができなのでダメです)
b  鉛筆1本、壊れた自転車など、金銭価値が1台あたりにしてメチャ低いモノ
(現金の代わりの為の現物出資だからある程度は金額が張るモノが良いですね)
c  現物出資は500万円までに押さえましょう
(500万円を超えると裁判所が選んだ検査役の検査が必要になります)

金額って誰がどう決めるの?

原則として、弁護士・公認会計士・税理士の金額の証明を受けます。
しかし、例外として資本金が500万円を超えない場合は以下の様な方法を出資金額を決めます

・  債券は市場で売買されているので、当日の終値で決まります。
・  車やパソコンなど中古で売買されるモノは中古のネットオークションサイトで確認すると大体の相場価格が出るので、その価格でOKです。
・  不動産は不動産鑑定士さんに鑑定依頼をして相場を算出してもらいます。
※「中古車が50万円位で相場にて取引されているのに1,000万円の出資だぁ!」はダメです。後々不足分を追加で現金を差し出す必要が出てきます!!

現物出資の時のひと手間

資本金が現金の時は、預金口座に振込んで、その預金通帳が「出資の証明する書類」になりますが、、、  現物出資では引き渡しの証書「引渡書」を用意したり、 現物出資の額が500万円を超えない時は、取締役が現物出資の「モノ」と「相場価格」が妥当かどうかを検査して「調査報告書」を用意する必要になります。

まとめ

トラックや株券、パソコンをお持ちであれば現物出資も有効手段になると思います。金融機関に借入れを少しでも少なくできれば助かりますし、自家用車でしたら現物出資する事で会社の経費で、任意保険の支払保険料を賄えるのでいいかもしれません。

株式会社を設立する際に、どんな役所へ行けば良いか分からない時はこちらのブログへ↓ http://www.tomonari-kato.com/blog/2015/10/12/96.html

起業の時は何かとおカネが必要なのでご検討の程を。当事務所では株式会社の設立のサポートもしております。
こちらのページへ→http://www.tomonari-kato.com/contact/index.html

 

 

 

 

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